大エジプト博物館保存修復センター(GEM-CC)の専門家たちは現在、GEM-JCプロジェクトとしてGEM-CCに移送する最後の壁画3セットの移送準備に取り掛かっています。エジプトおよび日本の壁画修復家らは、タハリール広場にあるエジプト考古学博物館において、移送に必要な足場を設置し、応急処置を始めたところです。

応急処置は移送中の壁画の安全性を保つために必要不可欠なプロセスであり、移送中に壁画から顔料や破片が剥がれ落ちないよう、シートで壁画の表面を覆う作業です。この3セットは、ダハシュールにあるイニ・スネフェル・イシェテフのマスタバ墓から発掘されたものです。現在壁画は移送準備に入っており、GEM-CCに移送された後は、調査や修復を経て大エジプト博物館(GEM)に展示されることとなります。