賞状と賞金を受け取り、笑みを見せる中村プロジェクトチーム総括

2020年11月10日に東京で開催された贈賞式には、

プロジェクトチーム総括の
中村三樹男氏

をはじめ、日本の専門家4名(西坂朗子氏、岡田靖氏、石井美恵氏、谷口陽子氏)が代表で出席しました。

チームを代表して中村・プロジェクト総括が受賞の挨拶を行い、「地味で目立たない保存修復という仕事が、このような形で認知されたことは、この分野に携わる人たちの誇りになり勢いもつく」と感謝の気持ちを伝えました。また「コロナの終息を祈るとともに大エジプト博物館開館に向けて今後も頑張っていきたい」と改めて決意を述べました。

 

 

その他4名の受賞者のコメントは以下の通りです。

 

西坂 朗子氏プロジェクト総括補佐の西坂専門家 プロジェクト総括補佐・保存修復計画担当

「大エジプト博物館保存修復センターは開館準備に向けてこれからがまさに正念場になります。受賞の喜びをエジプト側の専門家と分かち合いつつ、保存修復センターのさらなる発展を信じて、共に精進をしてきたいと思います」

 

 

岡田 靖氏 木製品の保存修復を担当

「文化遺産の保存修復は、考古学者(美術史家)、科学者、保存修復者らが連携して共通の文化遺産に真摯に取り組むことで成し得る仕事です。特にGEM-JCプロジェクトでは、移送、計測、写真撮影、マネジメント、資材調達、業務調整などのプロフェッショナルも参画し、日本側専門家とエジプト側専門家が対等な立場で組んだ合同チームにより、世界的に重要なツタンカーメン王の遺物の総合的な保存修復に挑みました。この日埃合同の最高のチームに与えられたこの度の受賞を心から光栄に思います」

 

 

石井 美恵氏 染織品の保存修復を担当

「文化遺産の保護の現場を支える保存修復専門家の人材育成を国際平和にむけた活動の一つとして光をあてていだだきありがとうございます。大勢の方々の応援あっての国際協力です。心よりお礼申し上げます」

 

 

 

谷口 陽子氏 壁画の保存修復を担当

「塩類まみれの古王国の壁画を、泥レンガの支持体ごと修復するというとても難しい仕事です。日本人にとってもエジプト人にとっても大きなチャレンジです。お互いの経験や知識を出し合ってよりよい修復をして、大エジプト博物館でお披露目できるように頑張りたいと思います」