GEM-JCプロジェクトは、プロジェクト期間中にドキュメンテーションと分析を進めるにあたり、大きな役割を果たす重要な分析機材として、X線透過撮影装置、電子顕微鏡、可搬型3Dスキャナーの3台の機材を供与する予定です。

通関のため若干の遅れはあったものの、なんとか3月14日には装置が到着しました。3月20日から、高知大学准教授でX線撮影の免許をもつ松島朝秀専門家が装置の部品を検査し、動作確認のテストを行いました。設定完了後、松島専門家はX線装置を使用する際の安全上の注意について講義を行い、分析対象の正しいデータを得るため装置の使用方法について説明しました。

講義には10人以上のGEMの保存修復専門家と科学者が強い熱意と高い関心を持って参加しました。3月22日には、現在エジプト考古学博物館で展示されているリード対象遺物(二輪馬車とベッド)の分析でこの装置を使用するにあたり、作業者や観察者の安全を確保するため、桐野専門家がX線使用時の安全上の注意事項と測定方法について講義を行いました。