GEM-CCは、日本とエジプト両政府との協力で2010年に設立されたエジプト日本科学技術大学(E-JUST)と包括協定を結んでいます。同協定は、エジプト文化遺産の保存修復における両機関の技術協力を目的としており、なかにはGEM-CCが所有していない分析機材を使用した協力も含まれています。GEM-CCは、既に考古学などの学術的研究、保存修復のための多種多様な分析機材を揃え、保存修復家をサポートしていますが、E-JUSTには、GEM-CCにはない広範囲な分析機材を備えているため、協力し合うことで更なる分析が可能になります。

2019年8月と9月に日本の保存科学専門家とGEM-CCの修復専門家がE-JUSTを訪れました。新たな考古学的発見を裏付けるような情報や、遺物の長期的保存に有益な情報を得ることを目的として、同施設を活用した共同研究を開始することになりました。

こうした大規模な学術研究機関の協力は、プロジェクトの目標を達成するだけにとどまらず、両機関の将来的な協力を奨励し、エジプトにおける文化遺産保存修復分野の学術研究をさらに発展させる相乗効果が期待されます。

 

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