修復ラボで行われる最後の修復処置工程は、対象遺物の状態を細部まで撮影して記録する「ドキュメンテーション」です。これを修復処置の最終工程とみなし対象遺物が展示できるようになります。


リード対象遺物のドキュメンテーションは、日本の専門家が記録作業で必要な技術や手法をエジプトの専門家に伝授。その技術を活用し、フォロー対象遺物の写真撮影ドキュメンテーションは、エジプトの専門家がすべて行っています。


対象遺物を傷つけないように細部まで撮影するため、専門家たちは緊張感のなか数週間もかけて1点1点念入りにドキュメンテーションを行ってきました。そしてまもなく、ツタンカーメン王の二輪馬車とベッドを含むリード対象遺物とフォロー対象遺物すべての展示準備が整います。


またドキュメンテーションの過程では、新規メンバーも作業に参加して、様々な機材や撮影方法を体験しました。こういった技術移転もまた、今後、類似の遺物を扱う際にきっと役に立つでしょう。

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