保存修復センターの保存修復師との定例会議を始めました

2010年05月06日

 

2010年5月5日、保存修復専門の松田専門家と末森専門家の赴任にともない、大エジプト博物館保存修復センター(GEM-CC)の各保存修復ラボ・科学分析ラボの部長との定例会議をはじめました。

第一回目の今回は、6名の部長が参加し、センター長代理の部屋で行われました。冒頭、松田専門家が会議の趣旨を説明し、続いて末森専門家が議事の進行を行いました。会議では、近々行われる総合的有害生物管理研修や保存修復分析機器研修のほか、センター内の環境管理のための継続的な調査についての説明をしました。

これら日々の活動に関する連絡事項に加えて、フェーズ2で行われる予定の包括的研修プログラムのコンセプトや今後の研修そのもののあり方についてもざっくばらんに意見交換を行いました。開館間近のGEM-CCのあり方や今月から新しく加わった若手保存修復師たち66名の人材育成などについても真剣に考えている様子が伝わってきました。

会議に出席した保存修復師はこれまでJICAの各種の研修に参加してきた中堅修復師たちで、これからのGEM-CCを背負って立つ存在です。今回、ようやく専門家として対等な立場で相談できる保存修復の専門家が来たことで、GEM-CCの保存修復師が一丸となって動き出せる素地ができつつある気がします。保存修復分野での本格的な協力の始まりを予感させるような会議でした。

定例会議は毎週水曜日に行われることになっています。

第一回定例会議の様子

意見交換するメドハット部長と松田専門家