大エジプト博物館保存修復センター(GEM-CC)内部の情報システム体制の強化・構築のための聞き取り調査活動を杉本明子隊員が保存修復ラボラトリーや科学分析ラボラトリーで行いました。センター内で情報共有化を一層進めるためにITとドキュメンテーションを今後どのように発展させていくことができるのか、GEM-CCスタッフとともに可能性を探りました。調査活動は、任期終了前の3ヶ月間をかけて実施されました。帰国前の報告会では、その成果をパワーポイントで取りまとめ、GEM-CCの副館長や技術部長、スタッフに対し報告しました。
杉本隊員は、青年海外協力隊員として2008年にイエメンへ派遣されましたが、同国治安情勢の悪化のため一度日本へ退避しました。その後、情勢改善の兆しがないまま、2010年3月にエジプト国に任地変更となりました。新たな配属先のGEM-CCでは、センターでプロジェクトのデータベース構築の作業を行っているADD( Artifacts Database Department )の若手エジプト学者に対してITの初歩を教えました。活動中、2011年1月の民主化革命に遭い、治安悪化のため、再度日本に帰国しました。任期の延長を経て、2011年12月から同センター情報システム体制の強化・構築のための聞き取り調査活動に着手、情報管理の専門性を活かして、改善のための提言を報告書に取りまとめ、2012年3月に帰国しました。
